弾きすぎることは悪か否か考えた。その1
君はちょっとフレーズを弾きすぎているよ、とギターの先生に言われたことがありました。今回は、弾きすぎることが悪か否か考えてみました。
例えば最近良いなと思った音楽の中にバドのリズムチェンジがあります。
ちょっと聞いて見てください。
すごく空間を活かしています。
フレーズとフレーズの間の、微妙な間が、聞いてて心地が良いのです。
これと全く反対で、フレーズを敷き詰める、シーツオブサウンドなソロをとっているのがコルトレーンや、マイルスのバンドでのキャノンボールアダレイでしょうか。
アダレイはフレーズをとにかく吹きまくっていますよね!でもカッコいいです。
私が思うに、両者を比較して見て、どちらがいいかと問うのは愚問です。サウンドを敷き詰めるのもスタイルですし、空間を活かすのも一つのスタイルです。
よくギタリストは空間を恐れてフレーズを弾きすぎると言われますよね。
パットメセニー先生もそう仰っています。
http://www.patmetheny.com/qa/questionView.cfm?queID=230
以下サイトから引用
Almost everybody, myself included, plays too much. It's always a good idea to lay out for a bar or two. I was talking with Dave Liebman about this exact subject recently, and his thing was, "Just take the horn out of your mouth." For a horn player, that's a great suggestion. For guitar players, bass players, piano players, drummers, it's a little harder, but it's still good. I've noticed Sco [John Scofield] is doing that now; he actually takes his hands off the guitar for a second, and I'm sure he got that from Liebman, who he played with for a long time. It's a great suggestion. Take your hands off the guitar. The world won't come to an end [ laughs ]. |
気になった部分を要約しますね。
「ギタープレイヤーは、私も含めて弾きすぎなんだ。Dave Liebman(sax player)とその問題について話したことがあるんだけど、彼は、サックスから口を話すだけさ、と言っていたんだ。ギタープレイヤーにとっては、ちょっとそれは難しいかもしれないけど、そういえばジョンスコはそれをやっているんだ。彼は、ギターから本当に手を離すんだ。」
なるほどギターって常にネックから手を離さないですよね。それが弾き続けちゃうひとつの要因なのかと思いました。
話を元に戻しましょう。弾きまくることが良いかどうか。先ほどスタイルの問題であると言いました。アダレイのソロを聞いていて思うんですが、音符が多くても何もダサくないし、うざったくないですよね。
問題なのは、脈絡のない、意味のない音をテキトーに弾くことなんじゃないかなと、思ったんです。
ちなみに弾くフレーズに意味があるってどういうことかっていうと、ここはドミナントだよ。不安定なムードをオルタードで演出するよーとかね。
あとずば抜けてアダレイのソロが熱いですよね。アダレイが弾きまくると、ドラマーが呼応して、ドラマーの手数も多くなり、シンバルもデカめに鳴らしてますよね。結果バンド全体で盛り上がりを表現できている。
今回は初めての投稿でした。その1ですが今後もまだまだこの問題について考えて見たいと思います!